書籍

「革命のファンファーレ」~マネタイズについて学ぶ

2019-09-05   2019/09/15


「革命のファンファーレ〜現代のお金と広告」の感想は、一言で言うと、全体的に軽いがそのマネタイズについてはとても勉強になる本です。

西野さんというと好き嫌いがわかれる人、というイメージを私は持っていましたが、彼の本を一冊読むと、色々なことをすごく考えて仕掛けているんだ、とマネタイズっていうのはこういう風に行っているのか、と気付きを多くもらえました。

人の行動については集客に繋がるし、マネタイズっていうのは知っているのと知らないのとでは、自分に稼ぐ機会があったときにチャンスをつかめるかどうかに関わるので、備忘録も兼ねて感想を残しておきたいと思います。

人は確認作業でしか動かない

観光地なんかがその最たるものか、と思うと人の行動っていうのはやはりそうそう変わらないなと思ったのが以下の説。

人が時間やお金を割いて、その場に足を運ぶ動機は、いつだって「確認作業」で、つまりネタバレしているモノにしか反応していない

観光名所というのは、行く前からどんな景色が見えるのか、というのは大体わかっています。

もちろんその場の空気感とか細かいことはわからないけど、ある程度こんなところが見える、とわかっているところに行くことが大半です。

アマゾンの奥地とか、わからないところに行く人もいないことはないかもしれないけれど、なかなか大半の人は手を出さない。

そんなことを考えていて思い出したのがイノベーション理論

イノベーター理論

あるモノやコトが普及する際、人によってそれに手を出すタイミングは異なります。

上の表で言うと

  • イノベーター:冒険心にあふれ、新しいモノを進んで採用する。市場全体の約2.5%を占める。
  • アーリーアダプター:流行に敏感で、自分の判断で情報の取捨選択を行い、影響力を持つオピニオンリーダー。市場の13.5%を占める。
  • アーリーマジョリティ:比較的慎重派ながら、平均より早く新しいモノを取り入れる。市場の34%を占める。
  • レイトマジョリティ:周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択をする人々。フォロワー。市場の34%を占める。
  • ラガード:流行や世間の動きに関心が薄く、イノベーションが伝統になるまで採用しない保守的な人。市場の16%を占める。

というようにわかれているが、市場の15%しか、自分の判断で情報の取捨選択を行う、オピニオンリーダーとなれる人達はいないのです。

それはつまり、市場の85%がオピニオンリーダーが発した情報で動く人であり、大半だということ。

ちなみに余談として付け加えておくと、キャズムと言われる境目を超えて話題になると、ブームがおこると言われており、その境目はアーリーアダプターとアーリーマジョリティの間にあると言われています。

これらのことを簡単にいうと、西野さんが言っている「人は確認作業でしか動かない」と言うことに繋がります。

つまり集客をするときなどに、どういうことかある程度伝わらないと、多くの人は来てもらえない。

少数でおこなうイベントなら、「あなた」を知っている人が来てくれたら席は埋まるが、多くの人を集めるにはどういうコトが体験できるかしっかり伝わらないと多くの人は来てくれない、そう思っておいた方が良いのだと改めて認識させられました。

商品は体験に紐付ければ売れる

マネタイズ戦略でなるほどと思わされたのはお土産

実際、私が個人的に関わっているイベントでも、お土産は意外とでます。

それだけが単体で売っていたら多分買わないものでも、イベントの記念に、となるとみんな財布の紐がゆるむ、というのは本当だと体感しています。

イベント会場ではイベント終了後でなく、来場して受付を済ませて時間があったら、買わなくても少なくとものぞきには行く人が多いです。

ミュージアムショップとかもそうだと思います。ついつい見に行ってしまう。世界各国共通なんでしょうね。

 

近年、様々なモノがサブスクリプション化し、モノを減らしてミニマリストとして生きていく人も増えています。

モノではなくコト、体験にお金を使う層も確実に増えつつあります。

そんな状況下においても、根強く残るのは「体験の思い出を引き出すモノ」だということ。

確かに捨てにくいモノ、というのはあります。

例えば、ボランティアのスタッフTシャツ。それ自体がそんなに良いものでなくてもなかなか捨てられない。

そこでしか手に入らない、思い出の品として、無料で手に入ったものでも捨てられない。

マラソンの完走メダルとかもそうだろう。大人がメダルが欲しいかと言われるとそうでもない。でも捨てられない。

最たるモノはアルバムだ。そんなに見ない、でも整理するのが大変で捨てられないモノの代表格です。

 

今、時代がモノからコトへ移っていっているというのはみんな気付いています。

物作りをしていた人も、何かイベントや体験などを自分たちで行う機会は増えてくるでしょう。

イベントをしたときに、ただ、イベントをして入場料を取って終わり!とするか、そこからもう一歩考えて何か「お土産」を作ってマネタイズできるか

「体験&おみやげ」をセットにすると売れる、と知っているだけで、「稼ぐ」方法を一つ増やせるというのは大きいと思います。

ましてや自由人として、個人広告代理店となろうとしている方は、マネタイズの方法は知っておいて損はないですね。

 

「革命のファンファーレ」では、西野さんが行ったマネタイズ方法を他にも具体的に紹介しています。

成功した体験も、失敗した体験も、情報として持っていれば、西野さんの経験が一部とはいえあなたのものになります。

さらっと読める軽い本だ。マネタイズってこういう風に行うのか、と勉強したい人は一読してみて欲しいと思います。







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